2020.10.11ブログ
学校からも塾からも見放された生徒が、どうして高校に合格できたのか?

目次
私が感情の凄さを感じた一つの体験
エモーション・クララ代表の倉持英子こと、クララです。
これは、もうだいぶ前の話しで、30年くらい前になる。
私が、感情の持つ凄さを体験した大きな出来事があった。
それは、秋だった。
中学3年生の生徒が母親に連れられて、私の所に訪れた。
学校から
「この成績では、どこの高校にも、入れない!」
と言われ、慌てていろんな塾にいったが、どこの塾でも、
「うちでは、高校合格難しい。」
と言われ断られた、との事。
でも、その生徒も、親御さんも、
何とか高校には、入りたい!高校に行かせたい!と。
そして
「先生の所で、是非みて頂きたいんです。」
私も、正直高校に合格させられる自信は、無かったが、
教え子の兄弟という事で、引き受ける事にした。
その生徒のその時のテストの点数は、5教科500点満点で、
50点にも、いっていなかった。教科によっては、一桁、よくて、十何点という点数だった。
しかも、ゆっくりじっくり一つ一つの教科を学習している時間は、もうない!
猛勉強したとしても、とても追いつかない!
しかも、勉強が大嫌い!という。
さて、どうするか?
勉強は、これまでのテストを見直す事にした。
しかし、その生徒は、全然勉強には、身が入らない。
勉強が大嫌い!しかも、これまでの中学3年分の内容は、さっぱり頭に入っていないのだから、当然だ。
そこで、私は、あるいつも、生徒たちにする秘策を行った。
それで、どの生徒も、成績は伸び、自信がつき、性格まで変わる子も沢山いた。
その生徒にも、それを行った。
その一つが、その生徒の感情を変えることだった。
また、集中できない生徒は、集中できるようにしていく!というものだ。
そのやり方は、いろいろある。
その中でとても大きいことが、言葉だ。
自信が無い生徒には、自信を持たせる言葉、勉強が嫌いな生徒には、勉強って面白いんだよ。と思わせる言葉、基本が出来ていない生徒には、基本の大切さが分かる言葉を聞かせた。
その生徒は、9年間勉強が面白い。と思った事は、一度も無い。と言った。勉強嫌いの中でも、なかなかの強者だ。
私は、その生徒に、黒田みのる著の「三色の言葉」の中の『基本をやれば難しくない』という文章を、読んで聞かせた。
その後、英語のテスト問題を一緒に解いた。始めに基本の所を教えてから、その生徒に後の問題をさせてみると、全問正解とはいかないが、結構出来ているではないか!
しかも、その生徒の顔を見ると、イヤそうでは無い。
むしろ楽しそうに解いているではないか。
問題を採点し終わって、間違った箇所について説明していると、真剣な表情で、聞いていた。この生徒は、何かをつかんだな。そう直感した。
そして、その生徒に聞くと
「基本をやれば、自分にも出来るんだ。と思ってやったら、結構出来た。そして、9年間で、勉強が面白いって感じたの、初めてです。」
その生徒は、興奮して言っていた。
すると、その生徒の3週間後のテストでは、全教科20点ぐらいずつ上がって、5教科で.約100点上がった。テストするたびに、点数は、面白いようにどんどん上がり続けた。
そして、高校に、見事、その年に、合格したのだ。
本人はもちろん、親御さんが非常に、喜んでいた。
私も、嬉しかった。
この時に、思った。
一般に言う知能、偏差値がどうとかと言って、この子は、良い、悪いとか言うが、それより、その子が、どういう気持ち、感情で、勉強に向き合っているのかをしっかり見るほうが、もっともっと、どの生徒も、伸びていくのではないだろうか?と。
これが、私が感情の凄さを感じた一つの体験です。
感情は、その人の行動を変え、その時の選択を変え、そして更に人生まで変える事だってある。
あなたも、今のあなたの感情と改めて向き合ってみては、どうだろう!
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